環境共生住宅_2002__下山
2002/04/13 
 

敷地 環境

敷地は東・西両面が道路に接し、西側の道路は敷地より4m近く低くなっている。周囲には、住宅が立ち並んでいる。

家族 環境

動物病院に勤務する夫婦に動物好きな子供たちと、動物4匹+3羽が住む。自宅にも診察室があり、近所の動物を診たりもしている。

家族構成

夫  42歳:獣医
妻  39歳:看護婦
長女 14歳:中学2年生(猫好き)
長男 10歳:小学4年生(犬好き)
同居動物 犬(1匹)・猫(2匹)・ハムスター(1匹)・鶏(3羽)

土と水

土は植物の足元になり、建築の基礎となり支えとなっている。土を屋根に載せ断熱材としセダムを植えて育てる。  風力を利用し井戸水をくみ上げ、床と天井にパイプを配管し井戸水を流し、夏の冷房と冬の暖房に使う。くみ上げた水は地下に返すための井戸を通り地下水となる。

パブリックとプライベート

 中間領域を設けて、道路と住宅を柔らかく区画し、パブリックとプライベートを分ける。木陰を作り近所付合いを大切にしながら、家族の生活を守る。塀を設けず風の流れを遮らない。。

夏と冬

 鹿児島の夏の暑さには、太陽からの熱を遮ることと、風の道を確保し家の中まで風を通し熱を逃がす。風の道は、道路から部屋を通りまた外へ吹いていく。また、ハイサイドライトから、熱い空気は外えと逃げていく。
 冬は、ハイサイドライトやトップライトから入る日射により、暖められた空気を部屋の中まで引込み機械による暖房に頼らない。寒い外気は、二重の建具により遮断する。

動物と植物

 樹木は、夏の暑い日ざしを遮り木陰を作る。冬には落葉し、太陽の日を取り入れる。季節それぞれに快適に暮らすための変化を見せてくれる。  同居の動物たちは、回廊になっている土間で自由に動き回り、それぞれの居場所を作っていく。お互いふれあいながら生活していく。

重ね着

人が気温の変化で服を着るように、建築も重ね着をさせてみたい。夏は風を通し、冬は回廊と縁側の建具で気温の調節をする。建具を開けたり、閉めたりすることにより建築が服をまとう。機械に頼らない温度調節を行ないたい。

建築すること

1.環境負荷を小さくする 2.夏の冷房:風と井戸水 3.冬の暖房:光と井戸水 4.屋根の断熱:軽量土を載せセダムを植える 5.壁面の断熱:土やパルプからの断熱材 6.土間のある空間:湿度の調節

B1サイズ
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